まずは「作業療法」について理解しましょう。
作業療法でいう作業は、人が生活を送るうえで行うすべての行動を言います。つまり、顔を洗う、歯を磨く、ご飯を食べるといった日常的な行動から、仕事、趣味、遊びまで、人が人として生きていくために行う行動すべてを指します。
そして、作業療法は、病気や事故などによって、やむを得ず、作業活動を行うことが難しくなった人や高齢になって不自由が生じたり認知症になった人に対して、残っている能力を最大限に引き出し、再び行えるよう、治療、指導、援助をしていくリハビリテーションの一種です。
リハビリというと、苦しそうな顔をして「訓練!訓練!」というようなイメージがあるかと思いますが、作業療法は、さまざまな作業活動を夢中になるうちにいつの間にか機能を回復させようというものです。ですから、多くの皆さんがイメージする、いわゆるリハビリとは少し違うかもしれませんね。
ちなみに、その歴史を紐解いてみると、意外に古く、世界的に見ると、まず、旧約聖書に作業療法についての記述があります。その後、アメリカやイギリスを中心に、リハビリの一つとして取り入れられ、日本には、明治時代に入ってきて、病院やリハビリの現場で行われて、現在では、医療やリハビリの分野では、欠かせないものとなっています。